「家族にだけは絶対に知られたくない」
「バレたら離婚されるかもしれない」
その一心で、私は家の中で必死に「良き夫(妻/親)」を演じ続けていました。
しかし、24時間365日、嘘をつき続ける緊張感は、確実に私の身体を蝕んでいました。
最初はただの「疲れ」だと思っていました。
でも、次第に現れる不眠、耳鳴り、そして感情の爆発。
借金400万を抱えていた時期、メンタル崩壊寸前の私を襲った「身体からのSOSサイン」についてお話しします。
家の中こそが「最大の緊張の場」だった
本来、家は外での戦いを終えて休息する場所です。
しかし、借金を家族に隠している人間にとって、家は「いつ嘘がバレるかわからない戦場」でした。
インターホンと固定電話が鳴るたびの動悸
家族団らんの最中、テレビを見ている時に「プルルル……」と固定電話が鳴る。
あるいは「ピンポーン」とインターホンが鳴る。
ただそれだけの音で、私の心臓は「ドクン!」と早鐘を打ちました。
「カード会社か? 督促か? それとも郵便局か?」
妻が受話器を取ろうとすると、冷や汗が吹き出します。
「誰から?」と聞かれるのが怖くて、本気で電話線をハサミで切ってしまいたい衝動に駆られていました。
笑顔の仮面を被る疲れ
頭の中は常にお金の計算でいっぱいです。
「来週の支払いが足りない」「どうやって工面しよう」
それでも、子供の前では笑顔でいなければなりません。
「パパ、遊ぼう!」と言われても、心ここにあらず。
無理やり口角を上げて笑う自分に、強烈な疲労感を感じていました。
トイレやお風呂という「個室」だけが、唯一笑顔の仮面を外し、ため息をつける安息の地でした。
私に起きた身体の異変ベスト3
そんな生活を1年も続けていると、身体に明らかな異変が現れ始めました。
これは私が実際に体験した、ストレスによる症状のワースト3です。
【第3位】謎の耳鳴りと突発的なめまい
仕事中や、夜静かにしている時、突然「キーン」という甲高い音が耳の奥で鳴り響くようになりました。
ひどい時は、立ちくらみのようなめまいも併発しました。
不安になって耳鼻科に行きましたが、聴力検査の結果は異常なし。
医師からは淡々とこう告げられました。
「ストレスですね。自律神経が乱れています」
処方されたビタミン剤を飲みましたが、借金という根本原因がなくならない限り、薬が効くはずもありませんでした。
【第2位】午前3時の覚醒(中途覚醒)
これが一番つらかったです。
身体はクタクタに疲れているはずなのに、必ず深夜2時〜3時頃に目が覚めるのです。
そして一度目が覚めると、もう眠れません。
暗闇の中で、脳みそが勝手に借金の計算を始めます。
「あと〇〇万円で限度額いっぱいだ」
「ボーナスが入っても利息分にしかならない」
「来月、子供の塾代どうしよう」
天井のシミを見つめながら、絶望的な思考がグルグルと回り続け、気づけば空が白んでいる。
そんな「眠れない地獄」を毎晩味わいました。
【第1位】些細なことで家族に怒鳴ってしまう
私が最も後悔し、自己嫌悪に陥ったのがこれです。
常に精神が張り詰めているため、沸点が極端に低くなっていました。
子供がコップの水をこぼした。
妻が電気を消し忘れた。
普段なら「大丈夫?」で済むような些細なことに、異常なほどイライラし、怒鳴り散らしてしまうのです。
「何度言ったらわかるんだ!!」
怒鳴った瞬間、驚いて泣き出す子供の顔を見て、我に返ります。
「なんであんな言い方したんだろう」
「借金があるのは私のせいなのに、なんで家族を傷つけているんだろう」
家族を守るために隠しているはずの借金が、結果として家族を一番傷つけている。
この矛盾に気づいた時、私は自分が情けなくて涙が止まりませんでした。
メンタル崩壊のトリガー
そして末期症状として、思考回路そのものが危険な方向へ歪んでいきました。
「死んだら保険金で返せるかな」という思考
通勤電車を待つホームや、高いビルの窓際立った時。
ふと、悪魔のささやきが聞こえるのです。
「今ここで一歩踏み出せば、住宅ローンもチャラになるし、保険金で借金も返せるんじゃないか?」
「生きて借金を返す」ことよりも、「死んでリセットする」ほうが合理的だと思い始めていました。
自分の命の価値を、お金と天秤にかけ始めたら、それはもうメンタル崩壊の合図です。
まとめ
お金は、頑張れば取り戻せます。
でも、ストレスで壊れた心と身体、そして傷つけてしまった家族との関係は、簡単には治りません。
私は「家族を守るため」に必死で隠していましたが、それは間違いでした。
イライラして家族に当たり散らしている時点で、もう何も守れていなかったのです。
もし今、これを読んでいるあなたの身体に「耳鳴り」や「不眠」などの異変が出ているなら。
それはもう、自力で解決できるキャパシティを超えている証拠です。
身体が悲鳴を上げているうちに、どうか誰かに助けを求めてください。
「隠すこと」をやめた瞬間、本当に呼吸が楽になりますから。
FAQ(よくある疑問)
Q:債務整理をしたら不眠は治りましたか?
A:嘘みたいですが、弁護士に依頼した当日から朝まで爆睡できるようになりました。
「もう督促に怯えなくていい」「返済が止まる」という絶対的な安心感が、どんな睡眠薬よりも効きました。久しぶりに熟睡できたあの朝の爽快感は忘れられません。
Q:ストレスで過食(または拒食)にはなりませんでしたか?
A:なりました。私は過食に走りました。
お金がないはずなのに、コンビニでお菓子やジャンクフードを買い込み、ドカ食いして現実逃避していました。「借金があるのに食費が増える」という最悪の悪循環でしたが、当時は食べることでしかストレスを発散できませんでした。
