手続き中の携帯電話はどうする?大手キャリアから格安SIMへの乗り換え手続きレポート【審査の実態】

「債務整理をすると、携帯が強制解約される」

ネットでそんな噂を見て、私は震え上がりました。
今の時代、スマホを失うことは、社会的な死を意味します。
仕事の連絡も、家族とのLINEも、そして借金解決のための情報収集もできなくなるからです。

でも結論から言うと、私は今も普通にスマホを使えています。

ただし、何も考えずに手続きをすると痛い目を見ます。乗り換えには「コツ」と「タイミング」が必要でした。
今回は、ブラックリスト入りの私が実践したスマホ死守作戦と、審査の裏側について公開します。

一番のリスクは「端末の分割払い」だった

まず、なぜ「解約される」という噂があるのか。
それは通信料の問題ではなく、「端末代(本体代金)」の問題が絡んでいるからです。

通信料は払えても、端末代が残っていると危険

最新のiPhoneなどを購入する際、多くの人が「24回払い」などの分割払いにしていると思います。
実はこれ、通信契約とは別の「ショッピングローン(借金)」扱いなのです。

もし、債務整理(任意整理)の対象に、端末代が残っている携帯会社(ドコモ、au、ソフトバンク等)を含めてしまうと、「携帯会社からの借金も整理する=契約不履行」とみなされ、強制解約やスマホの没収(ロック)をされるリスクが高まります。

弁護士が出した解決策「携帯会社だけ外す」

そこで私が選んだのが、「任意整理」という方法の最大のメリットを活かすことでした。

自己破産とは違い、任意整理は「整理する借金を選べる」のです。

  • カードローンA社 → 整理する(弁護士介入)
  • クレジットカードB社 → 整理する(弁護士介入)
  • 携帯電話会社(端末分割中) → 整理しない(今まで通り自分で払う)

こうすることで、携帯会社には「迷惑をかけない(今まで通り払う)」形になるので、強制解約を免れることができます。これがスマホを守る一番確実な方法でした。

※注:自己破産の場合は、特定の借金だけ外すことができない(偏頗弁済になる)ため、対応が異なります。必ず弁護士に相談してください。

それでも私が「格安SIM」に乗り換えた理由

「じゃあ、そのまま大手キャリアを使えばいいじゃん」
そう思うかもしれませんが、私はあえて格安SIMへの乗り換えを決断しました。

月々の固定費を下げないと返済計画が破綻する

理由はシンプルで、「お金がないから」です。
大手キャリアの月額8,000円〜1万円という料金は、借金400万の私には高級品すぎました。

これから始まる弁護士費用の積立や、将来の返済原資を作るためには、固定費を極限まで下げる必要がありました。
目指したのは、月額2,000円〜3,000円台です。この差額の5,000円は、借金返済においてあまりに大きいです。

クレジットカード払いができない問題

もう一つの壁は、支払い方法です。
私は弁護士の指示ですべてのクレジットカードにハサミを入れてしまったため、クレカ払いが必須の格安SIMとは契約できません。

そこで、「口座振替」または「デビットカード」で契約できる会社を探す旅が始まりました。

ブラックでも審査に通った会社と手続き

「ブラックリスト(信用情報に傷がある状態)でも審査に通るのか?」
これが最大の不安でしたが、結論から言うと「SIMカードのみの契約」なら通りました。

狙い目は「クレカなしOK」の会社

私が調べた中で、クレカなしでも契約しやすい(口座振替やデビット対応)の主なキャリアは以下の通りです。

  • ahamo / povo / LINEMO(口座振替に対応している場合が多い)
  • Y!mobile / UQ mobile(店舗での口座振替契約が可能)
  • 楽天モバイル(楽天銀行デビットカードなどが使える)

私はこの中から、自分の生活圏で電波が良く、デビットカードで即時決済ができる会社を選び、「今の端末はそのままで、SIMカードだけ契約する」という申し込みをしました。

審査の壁。「携帯ブラック(TCA)」と「金融ブラック(CIC)」

ここで重要な審査の知識です。
実は、審査には2種類あります。

  1. 携帯料金の審査(TCA/TELESA):過去に携帯料金を滞納していないか?
  2. 割賦販売の審査(CIC):クレジットカードやローンの事故情報がないか?

債務整理をしてブラックリスト(CICに事故情報)が載っていても、過去に携帯料金自体を滞納していなければ、「1」のSIM契約審査は通る可能性が高いのです。

逆に、新しい端末を「分割払い」で買おうとすると、「2」のCIC審査が入るため、100%落ちます。
ここを混同して「俺はブラックだからスマホ持てない」と諦めている人が多いですが、「SIM単体契約」なら勝機はあります。

乗り換え完了。使用感はどう変わった?

無事に審査を通過し、SIMカードを差し替えました。

通信速度も使い勝手も変わらない

正直、何も変わりません。
昼時の混雑した時間帯に少し遅いかな?と感じる程度で、借金地獄の毎日のストレスに比べれば、微々たるものです。

それよりも、「毎月5,000円浮いた」という事実が、精神的な余裕につながりました。
年間で6万円の節約です。これは返済1回分以上に相当します。

まとめ

債務整理をしても、やり方次第でスマホは持ち続けられます。
社会的な死を迎える必要はありません。

ただし、「最新のiPhoneを2年ごとに分割で買う」という贅沢は、向こう5年〜10年は諦める必要があります。

でも、それでいいんです。
今のスマホを大切に使いながら、身の丈にあった通信プランに見直す。
これは、借金体質から抜け出すための、とても良いリハビリになりました。

FAQ(よくある疑問)

Q:キャリア決済(d払い/auかんたん決済)は使えますか?

A:携帯会社を債務整理の対象から外していれば使える場合もありますが、上限額が下がったり、途中の与信審査で使えなくなったりすることもあります。
ただ、私の場合は「キャリア決済=借金」なので、依存症防止のためにあえてショップに電話して「利用不可」の設定にしてもらいました。これ、おすすめです。

Q:携帯本体が壊れたらどうしますか?

A:分割払いができないので、「現金一括」で買うしかありません。
私はもし壊れたら、中古ショップ(ゲオやイオシスなど)で、型落ちの中古端末を2〜3万円で買う予定です。今は中古でも十分きれいなスマホが手に入りますし、それで十分生きていけます。