ブラックリスト(信用情報機関)に載るということ。実際に私が感じた3つのデメリットと誤解

「ブラックリストに載ったら、もう人生終わりだ」
「一生、日陰を歩くことになる」

ネットにはそんな怖い言葉が溢れていますが、債務整理経験者の私から言わせれば、半分は本当で、半分は真っ赤な嘘でした。

債務整理をしてから5年以上、いわゆる「ブラック」として生きている私が、日常生活で直面した「ガチの不便さ」と、逆に「意外と大丈夫だったこと」を正直にお話しします。

これから手続きをする人が、過度な恐怖を感じなくて済むよう、私の体験談を参考にしてください。

そもそも「ブラックリスト」という名簿は存在しない

まず、大前提として知っておいてほしいのは、金融業界に「ブラックリスト」という名前の怪しい名簿が出回っているわけではないということです。

正体は「信用情報機関(CIC/JICC)」のデータ

正体は、私たちがクレジットカードやローンを利用した履歴を記録している「信用情報機関(CICやJICC)」のデータベースです。

ここに、支払い遅延や債務整理をした事実が記録されることを、通称「ブラックリストに載る」と呼んでいるだけです。
具体的には、私の信用情報(CIC)を開示した際、こんな文字が記載されていました。

  • 『異動』

返済状況の欄に、ポツンと書かれたこの二文字。
これこそが「金融事故(ブラック)」の証です。
初めて自分の目でこの文字を見た時、「ああ、本当に社会的な信用を失ったんだな」と、背筋が凍る思いがしました。

誰が見れるの? 会社や近所の人にはバレない

では、この「異動」情報は誰が見れるのでしょうか?
基本的には、加盟しているカード会社、銀行、貸金業者だけです。

  • 就職活動先の企業
  • アパートの大家さん
  • 近所の人
  • 役所

これらは信用情報機関に加盟していないため、勝手に私の情報を見ることはできません。
「会社にバレてクビになる」とか「近所で噂になる」というのは、基本的にあり得ないのです。
(※ただし、信販系の家賃保証会社を利用する場合は審査で見られることがあります)

【実録】私が食らった「ガチのデメリット」3選

では、生活に全く影響がないかと言えば、嘘になります。
私が実際に直面し、「うわっ、不便だな……」と感じたリアルなデメリットを3つ紹介します。

①スマホの分割審査に落ちた(地味に痛い)

これが一番精神的にきました。
iPhoneの機種変更をする際、何も考えずに「24回払い」を選んだ数分後、携帯ショップからメールが届きました。

「審査の結果、ご希望に添いかねるため、分割払いのお申し込みをキャンセルさせていただきました」

屈辱でした。
10万円を超える最新機種を一括で払う余裕なんてありません。
結局、その場は諦め、ネットで数年前の型落ち中古スマホ(3万円)を現金で買う羽目になりました。

「ああ、自分はもうローンが組めない体なんだ」と痛感した出来事です。

②家族の「保証人」になれない

次に困ったのが、保証人問題です。
子供の奨学金を借りる際、あるいは親が高齢者向け住宅に入居する際、「保証人」の欄に名前を書くことができません。

審査に通らないことが分かっているからです。

「ちょっと事情があって……」
「機関保証(保証会社)を使ってくれないか?」

そう言って家族や親族に頭を下げるのは、情けなくて胸が苦しかったです。

③ETCカードが作れない(高速道路の不便さ)

クレジットカードが作れないので、当然、付帯するETCカードも作れません。
家族旅行や帰省で高速道路に乗るたび、わざわざ「一般レーン」に入り、窓を開けて小銭を探す。

後ろに並ぶ車からの「早くしろよ」という無言の圧力を感じるたび、
「ETCさえあれば……」と唇を噛みました。

※現在は「ETCパーソナルカード」(デポジット式)という救済策を知り、それを使っていますが、最初は本当に焦りました。

逆に「都市伝説」だったこと(嘘)

一方で、世間でまことしやかに囁かれている「怖い噂」の多くは、ただの都市伝説でした。

会社をクビになる? → なりません

借金や債務整理は、あくまで個人のプライベートな問題です。
万が一会社にバレたとしても、それを理由に解雇することは法律で認められていません。

私は会社に内緒で手続きしましたが、給料の差し押さえなどもなく、今まで通り働けています。

選挙権がなくなる? 戸籍に傷がつく? → 全くのデマ

「ブラックリストに載ると選挙権がなくなる」
「戸籍にバツがついて結婚できなくなる」

これらは完全にデマです。
公民権停止などは一切ありませんし、住民票も戸籍も真っ白なままです。
パスポートも普通に更新できましたし、海外旅行にも行けました。

法的な制限は驚くほど少なく、日常生活の99%は今まで通りです。

まとめ

ブラックリスト期間(一般的に5年〜10年)は、確かに不便です。
ローンが組めない、カードが作れない。
欲しい物を我慢しなければならない場面も多々あります。

でも、「借金ができない体」になることは、ある意味で最強の「更生プログラム」でした。
強制的に「現金生活」をさせられたおかげで、私は借金依存から抜け出し、貯金体質に変わることができました。

今、手続きを迷っているあなたへ。
ブラックリストは「人生の終わり」ではありません。
「身の丈に合った生活を取り戻すためのリハビリ期間」だと思えば、決して怖いものではありません。

FAQ(よくある疑問)

Q:自分のブラック情報はいつ消えますか?

A:基本的には「完済してから5年」です。(自己破産などは手続き開始から免責決定までの期間も関係しますが、JICC/CICで保管期限が異なります)
注意してほしいのは、「手続きを開始してから5年」ではなく、「借金を返し終わってから5年」という点です。
私は完済した日に、カレンダーの5年後の日付に「喪明け予定日(ブラック解除日)」を書き込み、それを励みに生活していました。

Q:ブラック期間中に作れるカードはありますか?

A:クレジットカードは99%審査に落ちますが、「デビットカード」なら審査なしで作れます。
銀行口座から即時引き落としされるカードで、ネット通販やコンビニなど、VISAやJCBが使えるお店ならどこでも使えます。今の生活はこれで十分回っています。