ボーナスが全額「自分のもの」になる感動。借金返済に消えていた賞与の使い道と正しい貯金法

「明日は待ちに待ったボーナス支給日だね!」という同僚の明るい声を、かつての私は死んだ魚のような目で聞いていました。

なぜなら、私のボーナスは右から左へ、すべてクレジットカードの「ボーナス払い」や、消費者金融からのキャッシングの補填へと消えていく運命だったからです。ボーナスとは名ばかりの、ただの借金返済日でした。

債務整理をして、数年ぶりに「手元に残るボーナス」を手にした時の震えるような感動と、ブラックリスト期間中の正しい賞与の振り分け方についてお話しします。

ボーナス支給日が「絶望の日」だった過去

本来なら日々の労働が報われる最高の日であるはずのボーナス支給日が、借金地獄の真っ只中では「絶望の確認日」へと変わってしまいます。

支給額より「引き落とし額」の方が多いという地獄

「これで少しは生活に一息つけるかも」と思ったのも束の間。数日後にやってくるクレジットカードの引き落とし日で、口座残高はあっという間にゼロ(あるいはマイナス)に逆戻りする虚無感。

会社で頑張って評価され、ようやく手にしたはずの賞与が、すべて過去の自分の「見栄」や「浪費」に吸い取られていく惨めさたるや、筆舌に尽くしがたいものがありました。「私は何のために働いているのだろう」と、ATMの前で何度も立ち尽くしたものです。

任意整理の最大のメリット「ボーナス払いの廃止」

そんな地獄から私を救い出してくれたのが、「任意整理」という手続きでした。

弁護士の先生に間に入って交渉してもらった結果、将来利息がカットされただけでなく、返済は「毎月定額(私の場合は月4万円)」のみとなりました。
つまり、夏のボーナス月にドカンと数十万円が引かれるという、あの恐ろしいボーナス払いの恐怖が完全に消滅したのです。

初めてボーナスが手元に残った日のこと

債務整理の手続きを終え、迎えた初めてのボーナス支給日。私は信じられない光景を目にしました。

ATMで記帳した時の「残高」を三度見した

いつも通りATMに並び、通帳を記帳した時のことです。
印字された残高の数字を見て、私は思わず三度見してしまいました。

「振り込まれたボーナスの金額が、そのまま口座に残っている……!」

借金がない人にとっては当たり前の事実ですが、私にとっては数年ぶりの奇跡でした。「これ、全部私が使っていいお金なんだ」と実感した瞬間、肩の力が抜け、帰りのコンビニで少しだけ高いスイーツを現金で買いながら、帰り道に泣きそうになったのを今でも鮮明に覚えています。

リバウンドを防ぐ!債務整理後の「ボーナスマイルール」

とはいえ、手元にまとまった現金があると気が大きくなり、「借金脳」が再発してしまう危険性もあります。私はリバウンドを防ぐために、厳格なボーナスマイルールを設けました。

黄金比率「貯金8割:自分へのご褒美2割」

ボーナスが振り込まれたら、支給日の翌日に必ず「8割」を別の口座(手をつけない予備費・貯金専用口座)へ強制移動させます。これは、急な冠婚葬祭や家電の故障に備えるための防衛資金です。

そして、残りの「2割」は、今まで我慢してきた自分へのご褒美として、罪悪感なく使い切ると決めています。
例えばボーナスが手取り20万円なら、16万円は絶対に触れない貯金へ。残りの4万円を財布に入れ、現金で買えるちょっとした贅沢(美味しい焼肉を食べに行く、欲しかった靴を買うなど)に充てます。この「ガス抜き」があるからこそ、日々の地味な節約生活を頑張れるのです。

ボーナスを「月々の生活費」の補填にしない

もう一つ絶対に守っている鉄則があります。それは、「ボーナスをアテにした生活設計をしない」ということです。

月々の支払いや任意整理の積立金は、毎月の給料だけで回すのが大原則です。
「足りない分はボーナスで補填すればいいや」という考え方をしていると、会社の業績悪化などでボーナスが減額・カットされた瞬間に、必ずまた借金(滞納)に走ることになります。ボーナスはあくまで「イレギュラーな臨時収入」として扱うべきです。

まとめ

債務整理は、単に借金を減らすだけの手続きではありません。それは、失われていた「ボーナス支給日のワクワク感」をあなたの人生に取り戻すための手続きでもあります。

ボーナスが右から左へ消えずに丸々残るようになれば、万が一の時にあなたを守ってくれる「予備費」もあっという間に貯まっていきます。

過去の借金に大切なボーナスを吸い取られている方は、次の支給日が来る前に、一刻も早く専門家に相談して「自分のためのボーナス」を取り戻してください。

FAQ(よくある疑問)

Q:任意整理の返済計画に、「ボーナス併用払い」を組み込むことはできますか?

A:物理的には可能ですが、弁護士さんからは強く反対されました。
なぜなら、ボーナスは必ず支給されるという保証がないからです。もし会社の業績次第でボーナスがカットされた瞬間、支払いが滞り、和解(返済計画)が破綻してしまうリスクが跳ね上がります。時間はかかっても、毎月無理なく確実に払える「定額払いのみ」で和解を組むのが一番安全です。

Q:ボーナスが出たので、任意整理の残額を一括返済(繰り上げ返済)してもいいですか?

A:手元にある「予備費(生活防衛資金)」が十分に貯まっているなら、一括返済して早く身軽になるのは大賛成です!
ただし、貯金をすべて吐き出してまで一括返済するのはおすすめしません。万が一、病気などで働けなくなった時に、手元に現金がないと結局また行き詰まってしまうからです。私は、まずは自分の手元に現金を厚く残すことを優先し、心に余裕を持たせるようにしています。