ブラックリストでもスマホは契約できる?「端末分割の罠」とクレカなしで乗換える格安SIM

「ブラックリストになったら、今のスマホが使えなくなる?」
「新しく契約を乗り換えることもできなくなるの?」

現代社会において、スマホを失うことは「社会的な死」を意味すると言っても過言ではありません。借金問題で悩んでいる時、この不安は本当に恐ろしいものです。
しかし、安心してください。債務整理をしたからといって、携帯電話の通信契約ができなくなるわけではありません。

大手キャリアの月1万円のスマホ代を、月3,000円の「格安SIM」に乗り換えれば、毎月7,000円もの「返済原資」を生み出すことができます。今回は、ブラックリスト特有の注意点と、クレジットカードなしでも契約できるおすすめの通信会社を解説します。

「通信契約」と「端末の分割払い」は全く別の審査

まず大前提として、「スマホの電波を使う契約」と「スマホ本体を買う契約」の審査は、全く別物であることを理解してください。

携帯料金の滞納がなければ「通信契約」は可能

通信会社が回線契約の審査に使うのは、クレジットカードのブラックリスト(CICなどの信用情報機関)ではありません。彼らが見ているのは、「TCA(電気通信事業者協会)」などの携帯料金の未払い情報を共有する独自の機関です。

つまり、クレジットカードの借金を債務整理してCICが真っ黒になっていても、これまでの携帯代を毎月きちんと払っていれば、問題なく通信回線の契約(乗り換え)はできるのです。

【要注意】スマホ本体の「分割払い」は100%審査落ちする

回線契約はできても、絶対にやってはいけない落とし穴があります。それが「スマホ本体の分割払い」です。

契約・購入方法 審査結果 その理由
通信回線の契約 ⭕️ OK 携帯代の滞納(TCAブラック)がなければ通るため
端末の一括購入 ⭕️ OK 現金払いで借金ではないため、審査自体が存在しない
端末の分割購入 NG ローン契約と同じため、CICが照会され確実に落ちる

10万円の最新iPhoneを「24回払い」で買う行為は、クレジットカードの分割払いやローン(借金)と全く同じ仕組みです。そのため、分割審査の際には必ずCICが照会され、ブラックリストであれば100%審査に落ちます。
店頭で「分割審査に落ちました」と言われて恥をかかないためにも、分割払いは絶対に申し込まないでください。

クレカなし(デビット・口座振替)で契約できる格安SIM

通信費を安くするために格安SIMへ乗り換える際、もう一つの壁が立ちはだかります。

実は多くの格安SIMが「クレジットカード必須」

格安SIM(MVNO)の多くは、人件費やコストを削って安さを提供しているため、未払いリスクの少ない「クレジットカード払い」しか受け付けていない会社が非常に多いです。
審査には通るはずなのに、「支払い方法」の画面で弾かれてしまうのがブラックリストの辛いところです。

私がおすすめする「現金派」対応の通信会社

しかし、探せば「口座振替」や「デビットカード」で契約できる優良な格安SIMやオンライン専用プランは存在します。債務整理中の現金派に強くおすすめできる3社を比較しました。

通信会社 支払い方法 (クレカ以外) 初期費用 (事務手数料) おすすめのポイント・特徴
ahamo (アハモ) 口座振替
一部デビットカード
無料 ドコモの安定した回線。月20GBで約3,000円というシンプルさが魅力。海外ローミングも無料。
LINEMO (ラインモ) 口座振替
一部デビットカード
無料 ソフトバンク回線。月3GBのミニプランなら月額約1,000円。LINEのデータ消費がゼロになる特典あり。
UQモバイル 口座振替 3,850円
(※Web契約で無料等あり)
au回線。実店舗があるため、ネットでの契約が不安な人でも店頭でサポートを受けられる安心感。

毎月の通信費が3,000円になれば、家計は劇的に楽になります。初期費用(事務手数料)が無料の会社を選べば、乗り換えのハードルもグッと下がります。

端末(スマホ本体)はどうやって手に入れる?

分割払いができない以上、スマホ本体はどのように準備すればいいのでしょうか。

今使っているスマホをそのまま使う(SIMロック解除)

一番お金がかからず確実なのは、「今使っているスマホに、新しい格安SIMを挿してそのまま使う」方法です。

「今の端末の分割払いがまだ残っているんだけど…」という場合でも大丈夫です。債務整理の対象から外していれば、そのまま分割代金だけを元のキャリアに払い続けながら、通信契約だけを安い格安SIMに乗り換えることは十分に可能です。(※必要に応じてSIMロック解除を行ってください)

中古スマホ専門店(イオシスなど)で「一括購入」する

端末が古くなって買い替えたい場合は、イオシスなどの中古スマホ専門店で「一括購入」するのが鉄則です。

最新のiPhoneにこだわる必要はありません。2〜3年前の型落ちモデルなら、3〜4万円程度で十分に綺麗でサクサク動くものが買えます。
「数万円の現金を必死に貯めて、自分の身の丈に合ったスマホを一括で買う」
これは、借金で狂ってしまった金銭感覚を、本来の正しい状態へと矯正(リハビリ)する絶好のチャンスでもあります。

まとめ

債務整理中であっても、過去に携帯代の滞納さえなければ、新しい回線契約は問題なく行えます。

端末は絶対に「一括払い」で買うこと。分割の審査に落ちて傷つく前に、今ある端末や中古スマホを賢く利用しましょう。
月1万円かかっていた通信費を3千円に下げるだけで、年間で8万4千円も借金返済(または予備費の貯金)に回すことができます。面倒くさがらず、今すぐ格安SIMへの乗り換えを検討してください。

FAQ(よくある疑問)

Q:現在、携帯代をクレジットカード払いにしているのですが、そのカードを債務整理の対象にすると携帯も止まりますか?

A:そのまま放置すると、カードが使えなくなった時点で携帯代が引き落とせず、いずれ止まってしまいます。
弁護士に依頼して「受任通知」を送ってもらう前に、携帯会社のお客様ページ等から、支払い方法を「口座振替」「デビットカード」に必ず変更しておいてください。そうすれば通信が止まることはありません。(※関連記事:口座凍結や引き落とし変更の事前準備をご参照ください)

Q:過去に携帯代を滞納して、強制解約されたことがあるのですが…

A:その場合、「携帯ブラック(TCAブラック)」として情報が登録されている可能性が高く、大手キャリアや多くの格安SIMでの新規契約は非常に難しくなります。
まずは未払い分を全額清算して情報を消してもらうか、「誰でもスマホ」や「だれでもモバイル」のような、TCAの審査を行わない(審査不要を謳う)特殊な事業者を利用するしか方法はありません。