完済予定日までのカウントダウン。カレンダーに印をつけてモチベーションを保つ【終わりの見える借金】

債務整理(任意整理や個人再生)は、弁護士と契約して和解手続きが終わったらゴール、ではありません。
むしろ、手続きが終わってからが本当のスタートです。

ここから3年(36回)〜5年(60回)という長い期間、毎月決まった額をひたすら返済していく「地味なマラソン」が始まります。
将来利息がカットされているため、払えば払うだけ確実に元金は減っていきます。しかし、長期間にわたる節約・返済生活には、必ず「中だるみ」の時期がやってきます。

今回は、私がこの数年間、返済のモチベーションを落とさずに走り続けるためにやっている、超アナログで効果絶大な「カレンダー法」をご紹介します。

「終わりのない借金」から「終わりの見える借金」へ

返済の辛さを語る前に、債務整理後の返済が「かつての借金返済」とどう違うのかを再確認しておきます。

リボ払い時代との決定的な違い

借金地獄の真っ只中にいた頃。
毎月3万円、5万円と必死に払っても、そのほとんどが「利息」に消え、元金は数千円しか減っていませんでした。いくら払ってもゴールが近づいている実感がなく、まさに「終わりのない借金」に絶望していました。

しかし、債務整理後の今は違います。
「毎月◯万円 × 残り◯回」
利息がないので、この計算式が絶対に狂うことはありません。完済予定日がカレンダー上で完全に確定しているのです。
この「終わりが見えている」という安心感は、何物にも代えがたい精神安定剤になります。

それでも、3年(36回)〜5年(60回)は長すぎる

頭では分かっていても、いざ返済生活がスタートすると、その道のりの長さにため息が出ます。
毎月、給料が入ったそばから数万円を淡々と振り込み続ける日々。

「あと4年もこれが続くのか……」
「自分はなんのために働いて、生きているんだろう」

そんなふうに気分が落ち込む「返済ブルー」の時期が、数ヶ月に一度は必ずやってきます。この中だるみをどう乗り越えるかが、完済への最大の鍵になります。

私のモチベーション維持法:物理的な「カレンダー」の力

スマホのアプリでカウントダウンする方法も試しましたが、私には合いませんでした。画面を開かないと見えないからです。
私がたどり着いたのは、もっと原始的で物理的な方法でした。

卓上カレンダーに「残りの支払い回数」をデカデカと書く

100円ショップで、日付のマス目が大きい「卓上カレンダー」を買ってきます。
そして、それをリビングのテーブルや、自分の部屋の机など「毎日必ず目につく場所」に置きます。

毎月の返済日のマスに、あらかじめこう書き込んでおきます。
『返済日! 残り48回』
『返済日! 残り47回』

これを常に視界に入れることで、「自分は今、どこを走っているのか」を毎日強制的に可視化するのです。

振り込みを終えたら「赤ペンで大きくバツ印」をつける快感

そして、ここからが一番重要な儀式です。
毎月、銀行やATMで返済の振り込みを終えて家に帰ってきたら、赤い太ペンを取り出し、その月の返済日のマス目に「大きなバツ印(❌)」を書き込みます。

「よしっ! 今月もクリア!!」

この「物理的に消していく作業」が、ゲームのミッションをクリアしたような強烈な達成感を生むのです。
赤のバツ印が増えていくカレンダーを見るたびに、「自分は確実に前に進んでいる」という実感が湧き、返済ブルーを吹き飛ばしてくれます。

小さなマイルストーン(節目)をお祝いする

長いマラソンを完走するためには、給水所(マイルストーン)が必要です。

長い道のりは「区切り」がないと走れない

いきなり「60回払い」の完済を意識すると、途中で息切れしてしまいます。
だから私は、「10回ごと」や「1年(12回)ごと」に、カレンダーに星マークを書いて小さなゴールを設定しています。

「まずは最初の10回を目標に頑張ろう」
「よし、これで丸1年払い続けたぞ!」

このように小刻みに目標を設定することで、脳が「達成感」をこまめに味わえるようにしています。

「残り半分になった日」のプチご褒美

特に大きな節目となるのが「折り返し地点(残り半分になった月)」です。
60回払いなら、30回目の支払いを終えた日です。

この大きな節目の月は、自分に「プチご褒美」をあげてお祝いします。
もちろん借金はできないので、手元の現金で買える範囲です。私の場合は、普段は絶対に行かない「ちょっといい焼肉屋のランチ(2,500円)」を食べに行きました。

「この日のために、半分休まずに頑張ってきたんだ」
そう思って食べるお肉の味は格別で、「よし、残り半分も絶対に走り切ってやる」という次の活力を生み出してくれました。

まとめ

長くて苦しい返済期間は、自分の過去の失敗と向き合う「修行の期間」です。
辛いこともありますが、カレンダーに赤のバツ印が増えていくたびに、自分の「失った信用」が少しずつ回復しているように思えてきます。

ゴールテープ(完済日)は、何もしなくても向こうから確実に近づいてきています。
「止まらなければ、絶対に終わる」

これが、利息をカットした借金返済の最大の真理です。
今日もカレンダーに印をつけるために、一歩ずつ前へ進みましょう。

FAQ(よくある疑問)

Q:お金に余裕ができた月は、繰り上げ返済(一括返済)できますか?

A:可能です。担当してくれた弁護士事務所や、直接債権者(カード会社など)に連絡して交渉すれば、残額を一括で払って前倒しで終わらせることもできます。
私も、ボーナスが出た時や副業で少し余裕ができた時は、「数回分まとめて払えませんか?」と画策して、少しでもカレンダーのバツ印を早く進めようとしています。

Q:途中でどうしても返済日に遅れそうになったらどうすればいいですか?

A:絶対にそのまま放置(無断滞納)してはいけません。
任意整理の場合、「2回分(2ヶ月分)」を滞納すると和解契約が破棄され、残額を一括請求されるという厳しいルール(期限の利益喪失)が設定されていることがほとんどです。
どうしても厳しい月は、返済日が来る前に、必ず担当の弁護士さんに泣きついて相談してください。事情によっては、債権者へ「今月だけ待ってほしい」と交渉してくれる場合もあります。